メモ

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風流

夜明け

[http://AndrieleによるPixabayからの画像:title]

われわれは、われわれの識、われわれの思い、われわれの心ときちんと対峙しなくてはならない。
蓄積された識に染まらず、たった今の自分の心と素直に向き合う生き方こそが、風流です。
「こうだ」と思っては揺らぎ、また「ああだ」と思っては揺らぐ。
これは一見、優柔不断のようにも見えて弱いようですが、じつは強いんだとわたしは思います。
全てを相対化したい、というのが仏教の教えの強さです。
いつだって、何事だって、断定してはいけない。
「絶対にこうなんだ」という思い込みでは、これまで起きたことについてしか、解釈できない。
今後どうなるかわからない世界へは、風流で立ち向かっていくしかない。
風流の力で、無常
の世界を一歩一歩、歩んでいく。
     玄侑宗久(げんゆうそうきゅう)
      1956年4月28日 -